現在、ラ コリーナ近江八幡で共同設計中の
新たな建物に使用する栗の木の調達のため、
建築家 藤森照信先生とお施主様と一緒に
長野県木曽郡の山林まで栗の木の視察に行って参りました。
1日目は昨年から伐採して頂いている栗材の確認と
どの場所に、どのような木が、何本必要か等の打合せを行いました。
伐採した栗材の中には、樹齢200年(?)近いものもあり、
この木はメインテーブルに即決定です!!
2日目は実際に山に入り、伐採する栗の木に印を付けていきます。
想像以上の急斜面で、私は少し息が切らしてしまいましたが、
皆さんスイスイと登っていかれます…
実は、栗の木が栽培されている森はかなり少なくなってきています。
栗は腐りにくく、虫も食べないほど堅いので
かつては建物の土台としてよく利用されていました。
しかし、栗はねじれが多く、加工が難しいのでだんだん使われなくなり
今では需要が減り、新たに植樹されることはなくなってきています。
また、栗の木を植樹できる人も減ってきているのだとか…
栗の木は横に広がって伸びようとします。
それを防ぐために、周りに楢(ナラ)の木を植えながら、まっすぐに伸びるようにするので
栗と楢が混ざって並ぶことになります。
これを見分けるのが難しい!
林業家の方でも木の皮を削らないと分からないだとか…
林業家さんの説明を聞きながら、木を選び
どの部分の使うか検討していきます。
立派な栗の木も。
通常建材としては利用しにくい、ねじれの強い木や細い木を好んで選んでいきます。
これらの特徴を活かしながら木の表情が現れるように使う工夫をします。
今回選んだ栗木が、建物の中と外にたくさん並んだ空間が出来る予定です。
さらに設計を進めていきます。
<白井>