先日、藤森照信先生と長野へ『栗の立木』視察に行ってきました。
今回計画中の物件で採用する予定のポーチ柱などに使う栗の丸柱を、南木曽(岐阜から
少し長野へ入った辺り)の山で見せて頂き先生のイメージに合う木を選ばせて頂きます。
雪の積もった山の斜面を準備して頂いた手作りの杖を片手に登り、太さや曲がり具合など
を確認していきます。
藤森先生とは、以前にもこうして立木を視察して、気に入った木を使って建築させて
頂いています。
藤森先生の選ばれる木は、上品な太さの、うねった形の木ですので、
通常あまり使われない木とも言えます。
山の中でふと上を見上げると、ヤドリギがちらほらと綺麗です。
森林組合の材木置き場にも立ち寄り、積み上げられたたくさんの桧・栗・ナラ・杉などを
見せて頂きました。
栗とナラの見分け方を、森林組合の方に教えて頂いたのですが、下の写真にあるように
年輪にシワのような縦ラインが複数入った断面をしているものはナラです。
こちらでは、藤森先生に桧の桁材を見て頂きました。
こうして、先生と選んだ木は、製材の際にも、再度仕上げの粗さ具合などを確認頂きます。
どれだけイメージに近づけるか、実際に目で見て確認される熱意にいつもながら見習い
たいと感じます。これからの建築が、より楽しみになってきました。
<西野>